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オレンジ・ツリー劇場が『アムステルダム』を配信、ツアー短縮後に
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markludmon
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マヤ・アラド・ヤスールの受賞作『Amsterdam』が、ロンドンのオレンジ・ツリー・シアターによりオンライン視聴可能となった。UKツアーが休演措置で途中打ち切りとなったことを受けての公開だ。
マシュー・シア演出のもと、Actors Touring Companyおよびシアター・ロイヤル・プリマスとの共同制作として、昨秋にオレンジ・ツリーで上演された公演をライブ収録した。『Amsterdam』は orangetreetheatre.co.uk で視聴できる。
『Amsterdam』は、妊娠中のイスラエル人ヴァイオリニストのもとに、1944年の日付が入った身に覚えのない未払いガス料金の請求書が届くところから始まるスリラー。そこから、集団としてのアイデンティティ、異邦人であること、疎外感といった不穏な感情が呼び覚まされていく。破滅的な過去の物語が再構築され、現在を理解しようと試みる。
出演はダニエル・アベルソン、フィストン・バレク、ミハル・ホロヴィッツ、ハラ・ヤンナス。デザインはナオミ・クイク=コーエン、ムーブメント・ディレクションはジェニファー・ジャクソン、照明デザインはキアラン・カニンガム、サウンドデザインはマックス・パッペンハイムが担当。英訳はエラン・エドリー。2018年にイスラエルのハイファ劇場でヘブライ語版として初演された。
昨年9月、オレンジ・ツリーで英語版初演を迎えたのち、2月に全国ツアーへ出発。2月27日から3月14日までシアター・ロイヤル・プリマスで上演された。ツアーは5月まで続く予定で、ソールズベリー・プレイハウス、グラスゴーのトロン・シアター、マンチェスターのHOME、オックスフォードのノース・ウォール、ウォーリック・アーツ・センター、リーズ・プレイハウス、バーミンガムのThe Rep、ニューカッスル・アポン・タインのノーザン・ステージでの上演が組まれていた。
オレンジ・ツリー・シアターでの『Amsterdam』。写真:ヘレン・マレー
このライブ収録は、アーティストや団体がデジタルで作品を制作し新たな観客に届けることを支援するThe Spaceが委嘱。Arts Council Englandの支援を受け、Roundhouseが制作した。
今後数週間にわたり、オレンジ・ツリーはアーカイブからのハイライトを公開していく予定だ。過去のプロダクションを振り返る記事、インタビューや舞台裏の見どころ映像、ポッドキャストなどが順次配信される。公開先は同劇場のウェブサイトおよびYouTubeチャンネル。南西ロンドンのリッチモンドにある同劇場は、ユース・シアターやヤング・カンパニー、60歳以上のグループを含むコミュニティとも定期的に連絡を取り合い、オンライン上で共同制作を続けていくという。追加コンテンツは、オレンジ・ツリーのTwitter、Facebook、Instagram各アカウントにも投稿される。
オレンジ・ツリーの芸術監督ポール・ミラーは次のように語った。「私たちの使命の中心として、多くのアーティストと観客をこの場で結びつけてきました。その建物の扉を閉ざさなければならないのは痛恨でした。けれど、アーカイブにある豊かな素材をオンラインで提供できることは大きな慰めですし、ツアーで観られなかった多くの方々を含め、素晴らしく革新的な『Amsterdam』を誰もが観られる形で届けられるのは喜びです。
写真:ヘレン・マレー
「OT一同、最近観客の皆さまから寄せられた愛情に深く胸を打たれています。とりわけ、すでに購入されたチケットを寄付として返却してくださった多くの方々に感謝しています。サバイバル基金へのご寄付は、私たちが必ず戻ってくるための支えになります。そして私たちは戻ってきます。どうか安全に、健やかに。今回の一時的な“冬眠”を抜けたら、皆さんが愛してくださるこの唯一無二の劇場空間で、素晴らしい観劇体験を用意してお待ちしています。」
オレンジ・ツリー公式サイト
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